レッスンログ 8月3日

8月になりました。

子供の頃は、夏休みが7月の間はウキウキ、8月に入るとあと30日しか休めない、

などと思って憂いていたものです。(30日もあるのに)


オークランドは相変わらずの降ったり止んだり、

寒い毎日ですが頑張って参りましょう!^^


8月3日のレッスンログです。

〈Elegante〉


身を切ったビデオを皆さん観てくださったおかげで

子供達の復習が、いつもよりもうんと良くできていました!

素晴らしいです!よく頑張ってきました!


8分の9のカウントは全員クリア。

1クワ(1st Choir)は、もう少しソルフェージュがしっかり入ると

演奏にその効果があらわれるはずです。

まだ、自分にいっぱいいっぱいなところが多くみられますので

身体に染み込ませられるよう、努力してみましょう。


2クワは、4人ともよくソルフェできています。はなまる!

口ずさみながら、仲間同士誘い合って合わせを積極的にしたり、

大変良いチームワークです。

タイでつながっている音に苦手意識が少しあるようでしたが、

今回の合わせでとても改善しました。

B~D1小節目まではよく歌えているので、タイミングや打点など

レッスンの時間で何度も合わせてアンサンブルしていきましょう。


両チーム共、ベルの打ち方(釘打ち)をクセ付けられるように

まずポジショニングを確認しましょう。


あまり高いところから打ち始めると、子供の力では振り幅を

うまく調節できず、振り子が大きく振れすぎてしまうので

肘を支点に、大きくても20cmほどに留める方が美しい1音を奏でられます。


そして、振る前のポジションを「かんぱい(余韻)」の時よりも角度を下に、

胸に近すぎないように構えたほうが上手にできる、と話しています。


この上記2つは、レッスン中に直接子供達に「こうするとよくなるよ」と

実技指導しています。すぐには難しくても、徐々に習得出来ますので

まずは家でのソルフェージュや、基礎練習(膝うち練習)にトライして、

ベルが打点で止まる、手首がここで止まる、という感覚を身につけましょう。


この日は、楽譜の左ページを頑張ってみました。

今週はおうちで、その復習と右ページの予習をしてみてください。^^


レッスンの場は、「合わせる貴重な機会」です。

予習復習してきたことを、いざ皆と合わせてみるというのは

とても緊張することですし、思ったようにいかないもどかしさや難しさもあります。

何度も何度も合わせて、この「感覚」を磨いていき、

よりよい演奏にするために指導をしています。


その貴重な「合わせる時間」は、個人の練習不足を補填する場所ではない

ということ、子供達に話しています。皆しっかりわかっています。


ハンドベルクラスが家でできる準備というのは、鍵盤ハーモニカに比べて

非常に少ないものです。レッスンの場で直に学び向上することのほうが多くあるでしょう。

ただし、assignを確認し、譜読みし、ソルフェする。これだけは済ませてこないと

合わせさえできなくなってしまいます。

細かく区切って、


・ここまではちゃんと読んでこようね。

・メトロノームを使ってカウントできるようになってこようね。

・腕をそれに合わせて振れるようになろうね。


ということを変わらず言い続けています。


毎日は難しくても、一日5~10分でも譜面を見て、歌ってみて、

腕の振りを確認するだけで、レッスンで余計な不安を抱くことなく

取り組めるはずです。^^

コツコツと数分ずつの習慣付けをしていくことで、

子供達の力を伸ばしていきましょう。


ひとりひとりがとても一生懸命に取り組んでいて良いクラスです。^^

きっと良い演奏になりますよ!楽しみですね!



〈Cantabile〉


大変よろしいですね!!!うん、とても良いです。^^

新しいパート分けと立ち位置で並んでみましたが、大変美しい背の順になり、

見た目はもちろんですが、声の響きの感じもよかったです。ほっ。


「わんぱくマーチ」

アーティキュレーションについて、いくつかおさらいと新規で学びました。

・スタッカート

・テヌート

・アクセント

です。この3つを大いに駆使して歌うのが「わんぱくマーチ」。

楽語の説明をしたあとに、歌を実際に

①普通Ver. ②アーティキュレーション有Ver. で

私が歌ってみて違いをわからせ、実践へと挑戦しています。

コツをつかむのが大変早く、最初のフレーズ(A)はとてもよく歌えました!

上手でした~!


Bからアルトが「div.」で分かれます。難しいパッセージだったこともあり

最初歌ってみたときはバラバラ、音程のない、びっくりするほどやばい

歌声だったのですが(残念ながら本当)、

きちんと丁寧に音をとるレッスンをして、繰り返すうちに、

大変見事なアルトの歌唱になりました!!!素晴らしい!!!100点!

今はもう美しい以外の何者でもない綺麗なハモリを聞かせてくれています。


つまり。


先週のログでお伝えしましたように、このCantabileのクラスには

もう「音痴」はいないんです。幼児クラスのときに音が取れなかった子は

とても多かった、そこからしっかりとレッスンしていったことで

今は全員が正しい音を教えれば正しく歌える力があります。


今回アルトが、B~をハチャメチャな音程で歌っていましたが、

この日子供達に「おうちで音源聞いてみた?」と聞いたら

ほとんどの子が「聞いたよ。歌ったよ」と言っていました。

おうちで音源を使って歌ってみたのに、全然できなかった。

この理由は、


①音源を流すと、そこに合わせて歌おうとしてしまうため、

きちんと音程を譜面と合わせて聞いていない状態で

音源に被せてすぐに歌い始めてしまう


②すると、自分で勝手に作った音を歌い始めてしまう。


③できたような気になってしまって、満足してしまう。


これです。ほぼこれが原因です。

子供は大体そうです。うちの娘もそうでした。

被せるし、聞いてないし、作っちゃってるし、びっくり(笑)


レッスンでもよくあることなのですが、

「先生が歌ってきかせるから、聞いていてね」と言っても

一緒に歌ってしまう子がいます。

これは、全然聞いていない=自分の世界でGuessで音楽作っちゃってる

状態です。これだといくら音源を流したところで正しい音が入ってこないですよね。


では正しい音をとるためにどうするか。


一番いいのは、ピアノでその鍵盤を実際に押してみることです。

指の感覚、鍵盤の遠さを実際に感じると音と音との距離感がわかります。


おうちにピアノがなくてできない場合は、音源を「ちゃんと聞く。」

被せない。今は歌うのを我慢する。

それも、譜面を開いた状態で、音符の動きを指で追いながら音にフォーカスさせること。


そして、できない箇所や苦手な箇所は抜き出してソルフェージュしてみること。

音階列で歌うことは、第一項目で書いたように音の距離感を理解するのに

とても大切です。


今回は「わんぱくマーチ」のアルトパートのBの部分を例に出しましたが

彼らはたった10分間の真剣な音とりで、素晴らしい歌声を聴かせてくれるまでに

成長できました。

これはソプラノにも同様に言えることです。

まず、「被せないで音源をよく聞く。」我慢して!!!聞きましょう!

聞く時間、歌う時間、と交互にすることで歌の音とりは格段に良くなります。

ぜひ試してみてください。

そして、これも合奏と同様に、フレーズごとに区切って聴かせて→歌ってみて、

という方法が一番早く伸びます。

音さえ取れてしまえば、あとは余裕のよっちゃんイカなので!

最初の音とりは、慎重に行いましょう。^^


次回、わんぱくマーチのCに入ります。

ここはソプラノ、アルト両方共、♪ミレラーラー ミレラー

があり、太字のは低いラですので、とても難しい歌いまわしになります。

ここは適当に音を取らないように気をつけていきましょう。


Cをクリアできれば、わんぱくマーチのゴールは目の前です。

とても綺麗に、元気に歌えていますので、完成がとても楽しみです!


アイノカタチも進めていきますので、音源等使って音とりをすすめてください。^^




〈Dynamico〉


ヘングレ二回目のレッスン、A~Bまでのフレーズはとっても良くなりましたね!!!

立派です!!!びっくりするほど美しい調べでしたよ~~(*´∀`*)

よく頑張っています!


さて、ここからですね。Bからは2ndと1stの旋律の掛け合いになります。

裏メロディーを吹いているのが3rd、通奏低音がオルガンです。

赤鉛筆で「ここがメロディーだから!!!」というところ塗っています。

そこは全力で吹くけども、それ以外のところは少し優しめに吹いていいよ、と

言っています。


とにかくフレーズ感を大事に。ただ音符を追うだけでなく、音楽に乗せて

自分がとても大事な音を奏でていることを意識できるまで余裕をもたせたいところです。


今回のレッスンはたった4小節のB~Cの区間だけをひたすらレッスンしています。

とても難しい!!!!ここ綺麗にいきたいですね~~!!!

今週の目標に「B~Cの頭まで言われたところを練習!」と言っています。

よく復習しておきましょう。

そして、頭から繋げてここまでがしっかり吹ききれるようにします。


Cの1小節前は2nd 3rdの八分音符下降がCのffへとつなげる鍵となります。

どんだけでも息使って!!!!!符点二分音符(シ♭またはレ)につなげてください。

1stはCのシファファレ レードシドは一息、ブレスなし、超フォルテ、

直前に死ぬほど吸ってください。


次回、Cに入っていきます。

ここも大変掛け合いが美しく、ダイナミクスの差も大きい、表現力の問われる

パートです。音楽として表現できるように仕上げていきますが、まずは

指使いや、ブレス箇所などに迷いがないように、音楽だけに集中できるように

練習していきましょう。余裕がないことには、演奏に集中ができないからです。


このように、1週ごとに区切りながら音楽を作っています。

焦らなくても大丈夫ですので、とにかく丁寧に。

以前「くるみ割り人形」のときに、バレエを観てくださいと言いましたね。

それと同じように、時にはYoutubeなどでオーケストラの

「ヘンゼルとグレーテル」の演奏を聴くようにしたり、音楽の世界観や幅を広げましょう。

情操を豊かに。いろんな音を聴きましょう。

自分と鍵盤ハーモニカだけの世界にならないように。その先に聴いてくれる人がいて、

美しい音楽がここにあることを、いつも忘れないように。^^


よく頑張っています!とっても優秀!魂に響くヘングレを作っていきましょう!



〈Amabile〉


先週より元気なAクラスでしたね!よかった(笑)!

またちょっとずつ距離が近くなってきました・・・(時間を要します。)^^;


さて、発声練習ではいよいよ手で音階列を意識して声を出す段階に参りました。

これまで見てきた子も多いので抵抗はないかもしれませんが

子供はこういった「二つのことを同時に」行うことが難しいものです。

今まで発声で歌っていたけれども、手をつけたら急に声が出なくなる

というのも絶対起こる現象です。

大丈夫です、だんだんできるようになりますので、

手で階段をつくることにも慣れていきましょう。^^


今年の定期の演目「KANADE童謡メドレー2019」の中のひとつ

「冬景色」に本格的に入っていきました。


馴染むまで少し時間がかかりそうですが、Cantabileのお姉さん、お兄さんが

一緒に入ってくれて気持ちよさそうにしていましたね。^^


おうちではこの動画などを参考に、旋律に慣らせて上げて欲しいと思います。

何度も聞いているうちに、徐々に馴染んできます。^^


リズム練習は「The Waltzing Cat」の導入に入りました。

以前書いたように、

・自分の出番まで小節をカウントする。

ことは音楽を演奏する上でとても大切なことです。

集中力を要しますので、Aクラスの子達の限界集中力を引き上げる

良いトレーニングでもあります。^^


休符はお休み、と教えていますが、楽理上、休符は音楽の一部。

出番がないからボーっとしてていいやー、とならないように

気合を入れて頑張っていきましょう!(笑)


次回も前回と同じ箇所のリズムを、楽器を変えてやってみます。

「ニャーオ」も言えるように、おうちで「The Waltzing Cat」聴いてみてください。





KANADE Japanese Choir Auckland

声を合わせて歌うこと、 それは心を通わせ音を紡ぎだすこと。 美しい音楽にのせた言葉は 大人になっても 心に生き続ける。